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何かと痛ましい事件や事故が毎日のように起こるのは確かですが、日本という国は平和な国とされることが多いですよね。
その実感は日頃生活していて抱くことはありませんが、他の国の状況や日本の過去を知った時に改めて平和であると嚙み締めることができます。
しかしその平和が世界規模で打ち砕かれたらどうなるでしょう。
今回は「ポストアポカリプス」についてお話ししたいと思います。
色とりどりの夢に溢れた創作ではなく、澱んだ灰色の創作をしたい方は必見です!
ポストアポカリプスの意味と特徴
ポストアポカリプスという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
日本では「世紀末」という表現が用いられることも多い設定です。
ポストアポカリプスとは「何らかの大規模な原因で文明が破壊された後の世界」を指します。
ゲームや映画でよく採用されるこの設定ですが、一体どのような特徴があるのかを一緒に見ていきましょう。
ポストアポカリプスが起こる原因
ポストアポカリプスが発生するのは大規模な破壊に繋がる事象が原因です。
例えば台風や地震、火災といった「自然災害」が原因のものが挙げられます。
特に隕石の衝突は破壊力が強いので採用されやすいですね。
あとは「戦争」が原因になることもあります。
人類は戦争を経験するたびに争いにおける死人数も比例して増加しています。
一番わかりやすいものが核爆弾でしょう。
よく議論されることですが、仮に第三次世界大戦が勃発すると大国間の核の応酬により人類は存亡の危機に立たされるという懸念もなされています。
人類が人類の手によって滅亡する。
非常に愚かしいことではありますが、一番現実味のあるものでしょう。
次に「疫病」が考えられます。
人類は過去にも疫病の大規模な伝染によって多数の死者を出したことがあります。
黒死病はその典型と言えるでしょう。
創作では疫病の伝染により人類が危機に陥る設定は頻出です。
自然発生した疫病が原因の場合や、研究所の事故によって流出したウイルスや生命体が原因となるパターンも存在します。
そして「人類という種の限界」
生物はある一定の周期で古い種族が滅亡し、新しい種族が生まれ出るのが基本原則です。
自然淘汰の結果として弱い種族が滅びることは容易に想像できますが、たとえ強い種族であっても滅びの瞬間はやってくるのです。
創作では人間という種が限界を迎えたということで滅亡が始まり、新たな種族との地球における覇権争いをテーマにしたポストアポカリプス物が考えられます。
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ポストアポカリプスの世界とは
さて様々な原因によって訪れてしまったポストアポカリプスはどのような世界なのでしょうか。
まず考えられるのは「秩序のない野蛮な世界」です。
これはもっとも考えられやすいポストアポカリプス世界の状態でしょう。
文明が滅んだことで法や道徳を無視しても咎めることができる機関が機能していないことで、自分のやりたいようにやる悪党が跳梁跋扈するようになるのです。
己が欲望のために殺人や盗みを平然と犯すような人間の汚さが前面にでた世界です。
次に考えられるのは「空虚な世界」です。
文明が死に人が死んだ世界はそもそも人間という種族を見かけることが無いかもしれません。
動植物も息絶えているかもしれないですよね。
ほんの一握りの人間が生きるための物資を得るために、かつて賑わっていたであろう場所をめぐり死体や瓦礫にまみれた惨状を見てただただ虚しさを感じるのです。
人間によって引き起こされた終末であるのならなおのことでしょう。
それから「他種族との生存競争に明け暮れる世界」も考えられます。
人間が生態系の頂点から転落したことや、滅亡の危機に際して新たに生まれた種族が人間を「エサ」として狩ることがあるかもしれません。
食う側から食われる側になった人類が、明日を生きるために他の種族と戦い続けるというのが作品の展開になるでしょう。
そして「平和な世界」という可能性もあります。
これはこれまで紹介した展開とは毛色の異なる世界です。
文明が滅んで争いや非道徳的な世界がまかり通るのではなく、人類の文明が消え去ったことで世界が良い方向に転じたという世界です。
限られた人間が限られた範囲で生きるからこそ慎ましさや他者を思いやる気持ちが大きくなったということが背景にあるでしょう。
あたたかいテーマに思えますが「滅亡前の人類が世界にとって良い存在だった」という前提をひっくり返すのですから、その点においては何ともやるせない気持ちになるでしょう。
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ポストアポカリプスを創作で人気な理由と活かし方
ではポストアポカリプスの特徴を見てきたところで、次に人気設定である理由を考えていきます。
ポストアポカリプスが人気のワケ
ポストアポカリプスが人々の支持を集める理由はいくつか考えられます。
あなた自身や身の回りに「世界の終わり」について考えることにワクワクしている人はいませんか?
何かあればすぐに「人類の滅亡は20○○年!?」のような話題が持ち上がることから分かるように、滅亡に対して興味をそそられる人が多いのです。
中には「滅びたい!」という願望を持っている人もいるのでしょうが、大多数の人は純粋に人類が滅亡に瀕した際にどうなるか知りたい人でしょう。
このような人が多いのもポストアポカリプスが人気な背景にあると思います。
それから「退廃的な世界が好きな人が多い」ということ。
普通のファンタジー物は魔法やロマンなど、色でたとえると虹色の創作です。
一方ポストアポカリプスを扱った作品では人間の汚さや生きるために必死な泥だらけの姿など、同じく色でたとえると灰色の創作です。
他にも瓦礫の山やさび付いた看板、崩壊したビルなど壊れ汚された景観を含めて退廃的な世界を好む人がいるのです。
退廃的な世界でどことなく感じる寂しさや悲壮な最期を迎えたであろう死体から悟るもの悲しさが心をギュッと掴むのです。
そして「人間のたくましい生命力を好む読者がいる」ということも人気の理由に考えられます。
普段生きているだけでは命のありがたみや生きられることへの感謝は忘れがちです。
その点で「人間が命を一番実感できる瞬間は死を目の当たりにしたり、死に瀕した瞬間ではないか」と考えることもできます。
死を意識するからこそ「生きたい」と心の底から願うのです。
それゆえ死が非常に密接に存在するポストアポカリプスの世界は人間の生きることへの執着心をより感じることができるものでしょう。
生きることに懸命な人々の姿を見ることで「自分も彼らに負けてられないな」と自身の活力も高めるのです。
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ポストアポカリプス物のポイント
ポストアポカリプス物を好む読者は「みんな平和でめでたしめでたし」という展開は望んでいないことが殆どでしょう。
ゆえに勧善懲悪の心を持っていたり相手に説教をするようなタイプの主人公やキャラは人気を落としがちです。
生きるか死ぬかの瀬戸際で他人にどうこう言う余裕が果たしてあるのでしょうか。
むしろそのようなキャラが痛い目を見るのがポストアポカリプス物の洗礼です。
人間のクズっぷりや小物感全開のキャラを見たいと思っている読者が多いんですね。
主人公もクズにしても良いでしょうが、どうしようもない腐れきった世界でなお性根のすわっているキャラにしても良いですね。
女性キャラは筋肉質で悪党をねじ伏せていくタイプが人気です。
エンディングは「救われない最後」や「終わらない争いに身を投じ続ける」「絶望的な状況だが僅かな希望が見えた」というものがご都合主義感が無いポストアポカリプス物らしくオススメです。
さいごに
今回は「ポストアポカリプス」についてお話してきました。
人類はいずれ何らかの形で滅びるでしょうが、あなたはどんなシナリオを思い浮かべますか?
とんでもなく大規模なことが原因かと思いきや、すごく些細なことで終わりを迎えるかもしれません。
人類は自分たちが考えているほど世界にとって特別な存在ではないのかもしれないですね。
それではまた次回お会いしましょう。
ちょっとしたネタが貴方の大きな創作に繋がりますように。
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