こんにちは。『そうとめ』管理人のるいつです。(@Soutome_ruitsu)Twitterでは独自の創作ネタを発信しておりますのでフォローお願いします。
物語開始時点の主人公の境遇として、ある物が人気を博しています。
それが今回ご紹介する「追放系」です。
追放系創作が人気の理由が知りたい方や表現方法について覚えておきたい方は必見です!
主人公が追放される展開の特徴
主人公が追放されるのはパーティーであり、ギルドです。
この当たり前のように出てくるパーティーやギルドとは、中世のヨーロッパを舞台にした世界の設定というより、その世界を舞台にしたゲームの設定に近いと言えるでしょう。
ドラゴンクエストやモンスターハンターなどの和製ゲームの影響は少なからずあるでしょう。
さて、このような組織から追放される主人公は一体何をやらかしたのでしょうか。
追放系の特徴について解説していきます。
役立たずだとされて追放される
最初はパーティーの皆と同じような実力であったのに、歳月が経つにつれて実力差が開いてしまい、戦力外通告をされるような形で追放される展開は多いですね。
他には何らかの理由で弱いながらもパーティーの所属を許されていたものの、その理由が意味を無くした途端に追放されるようなものもあります。
この役に立たないとする考えは、あくまでも追放した側の人間のものです。
なので彼らが主人公の力を活かしきれていないだけで、実は大いに役に立つ能力を持っていたなんて話は鉄板です。
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パーティーメンバーと対立して追放される
パーティーのリーダー的な存在のキャラとのいざこざで追放される主人公という展開もあります。
このいざこざの原因となるのは、パーティーが悪事に手を染めようとしていたり、リーダーや主人公の性格が協調性に欠けることが考えられます。
このパターンは「お前が消えないなら俺が消えてやる」といった感じに、見限られられたのでなく、見限った感があるので胸糞度合いは低いでしょう。
追放してきたキャラ
主人公を追放してきたキャラは、おおよそクズキャラとして描かれています。
それも愛されるクズキャラではなく、ただのクズです。
キャラクターというよりは導入のための舞台装置です。
リーダーキャラは高慢で主人公の力量を見誤っており、そのリーダーを周囲のキャラが肯定するようなパーティー。定番中の定番です。
人によってはこの部分が不快すぎて、そもそも追放系を避けている場合もあるほど不快指数は高めです。
なぜ追放系が人気?
一見すると胸糞が悪いだけのように感じる追放系は何故人気なのか。
それは追放された後の展開が関係してきます。
有能であれ無能であれ追放された主人公は、パーティーを離れたことによって不幸になるどころか、どんどん恵まれていきます。
自分の存在を認めてくれる存在に出会い、モテて、勇者と称えられて強力な力を手に入れる。
ここで終わっておけば「よかったなぁ~」ぐらいの感想になるでしょう。
しかし追放系はそこから追放した側の人間を登場させるのです。
追放した側の人間は、成功し勇者としてもてはやされる主人公に大いに嫉妬するでしょう。
加えて、主人公の出世とは真逆に転落の一途をたどるのもお約束です。
つまり、立場が逆転し「ざまぁみろ」と読者をせいせいさせるのがこの手の作品の一番の売りです。
また「誰にも認められていないが、実は自分は特別な人間だ」と思っているタイプの読者には特に主人公へ自己投影を通して快感を得ることができるでしょう。
これは人間であるのなら特別変わった欲求ではありません。
相当数の人間に該当するからこそ人気が高いのです。
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追放系創作を面白く見せるためのポイント
追放系の特徴、および人気の理由を見てきました。
次にこれらの追放系創作をより面白く表現するにはどうすればいいのかについて考えていきたいと思います。
ざまぁ要素の無い追放系
追放系の人気は、後々にくるざまぁ展開です。
しかしこれには欠点があります。
それは「ざまぁした後」のことです。
かつての仲間にざまぁと中指を突き立てるのが目標になってしまっているので、それが終わると「何もかも手に入れたキャラが過ごすだけの話」になってしまうのです。
それにざまぁ展開が遅いと読者が苛立つので、多くの作品は早々にこのざまぁ展開をしてしまうので、ひたすら虚無の続く展開になりやすいです。
人気はあるものの、コンテンツとしての寿命が短すぎるざまぁ展開。
ではざまぁ展開の無い追放系を考えるとどうなるのでしょうか。
厳密に言えば、ざまぁ展開一辺倒ではなく他に主題を置くということです。
例えば追放された主人公が何もかも手に入れてしまうのではなく、たった一人の理解者と二人だけの世界を守るために生き、楽しむのも良いのではないでしょうか。
追放した側の人間もクズキャラにするのではなく、主人公を思って突き放したり、自身の過ちを認めて成長したりなど、一人のキャラとして扱うようにすれば過剰なヘイトは向かないはずです。
追放系の創作を考えている方はこのような内容の追放系を採用するのも選択肢に入れてみてください。
さいごに
今回は「追放系」についてお話してきました。
ギルドやパーティーを例に考えてきたわけですが、現代を舞台にすると家だったりクラスだったりするわけで、どういうものを読者が求めているのかがよくわかります。
鬱屈とした日常を多くの人が味わっていることの証左であり、その発散先を探しているわけです。
ざまぁ展開を目指すのであれば、とっておきのどんでん返しを演出したいですね。
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それではまた次回お会いしましょう。
ちょっとしたネタが貴方の大きな創作に繋がりますように。
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