こんにちは。『そうとめ』管理人のるいつです。(@Soutome_ruitsu)Twitterでは独自の創作ネタを発信しておりますのでフォローお願いします。
流行を知ることで創作の需要を知ることができます。
書店に並ぶ小説を見ていると、いくつかの書籍のタイトルにある共通点が伺えます。
それが今回ご紹介する「おっさん主人公」です。
年齢の高い主人公を創作に登場させたい方は必見です!
おっさん主人公が多く採用されるワケ
おっさん、つまり中年男性が主人公になっている作品をここ数年よく見かけます。
創作の主人公と言えば男女問わずに若者がなりやすい傾向にあります。
学校に関係する創作は多く、その都合上学生主人公が採用されやすくなるのです。
しかし学校を舞台にした学園物は一時期に比べると減少傾向にあります。
そして現在では「おっさん主人公」と呼ばれるタイプの主人公が異世界転生やら成り上がりやらと活躍する創作が増えているのです。
では何故おっさん主人公が増えたのか、そしておっさん主人公の特徴などを解説していきます。
おっさん主人公の特徴
おっさん主人公は学生主人公に比べ人生経験を積んでいる分、物事の状況判断を慎重に行い下手に突っ走ることのないキャラが多いです。
夢を追いかけることのできる若者であれば猪突猛進する場でも、年齢を重ねて現実を知ってしまった上、今更夢を追いかけることも無いおっさん主人公の行動はどこか寂しくうつることもあるかと思います。
しかしそのような「どこか諦めのように見える感情」は読者の共感を誘い、感情移入させやすくするのです。
そこから再挑戦ということで奮起する姿も見どころの一つであります。
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感情移入させやすい主人公ということは
感情移入や自己投影をしやすいキャラというのは、読者自身と似通っている点が多いことが条件の一つに挙げられるのではないかと思います。
これを前提とすると、読者の多くが中年男性ということになります。
実際にはライトノベルを購読している年齢層は割とバラつきがあるようですが、異世界転生やスローライフ物に絞ると均衡が崩れるのではないかと思います。
恐らくはライトノベルの隆盛期の頃からファンだった人たちが、そのまま現在の読者層になった結果だと考えています。
年齢の高い層を意識して創作するのは悪手のように見えて、実はそうでもないかもしれません。
ソーシャルゲームも同じことが言えるのですが、中年層の趣味に費やすお金は他の年齢層よりも高い傾向にあります。
ここをターゲットに創作をするということは、購買意欲の高い顧客を大量に獲得できるチャンスを得るものだと思います。
先細りになるのではという不安があるかと思いますが、例えば同じ40代男性をターゲットにするにしても2020年を基準に経過すると考えて「1980年生まれをターゲットにする」のと「その年の指す40代をターゲットにする」のでは話が変わってきます。
1980年生まれの人をターゲットにし続ければ10年後には50歳、20年後には60歳となりラノベから遠ざかる人も増えるでしょう。
しかしその年その年の40代をターゲットにすれば、ラノベ自体が流行から消え去ったり人口が極端に減少し続けない限り、常に一定の顧客が見込めます。
例えば共感を呼ぶために、あるあるネタを取り入れたいとします。
1980年生まれをターゲットにするのであれば、その年の人が経験した出来事やパロディを組むことが考えられます。
一方でその年の40代をターゲットにするのであれば、どの年に生まれようとも通じる一度考えたことのある悩みや経験したことのあるエピソードを組むことが必要です。
このように同じ40代をターゲットにするにしても、意識するポイントが随分と違うことがわかります。
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おっさん主人公を採用する難しい点
おっさん主人公の特徴やウケやすい理由を見てきたところで「じゃあおっさん主人公作ってみるか」と意気込んでいる方がいらっしゃることでしょう。
しかしいざおっさん主人公なるものを作ろうとすると存外難しいのです。
中身が子供のおっさん
作者が若者であり、おっさん主人公を作った際に気になるのが「見た目はおっさんなのに中身が子供」というキャラクターになってしまいがちなことです。
なにせ作者自身がまだ若く、世の中年男性とはどういうものなのかが全く分かっていない状況なので「想像の中のおっさん像」に頼るしかないんですね。
その結果、張りぼての老け顔に老成していない精神を併せ持ったエセおっさん主人公ができてしまうのです。
こうなってしまうのであれば素直に学生主人公を出しておく方が無難でしょう。
しかしこのような精神の未熟な中年男性が非現実的に感じられる一方で、妙にリアリティを感じてしまう人もいらっしゃることかと思います。
確かに男女問わず年齢を重ねることで精神も成熟するのが基本ではありますが、いくつになっても子供のような思考から先へ進まない大人も大勢いるのです。
なのであえて外見と内面をちぐはぐにしたキャラを作っている方も、もしかしたらいるかもしれないですね。
おっさんっぽさを表現するには?
では女性作者や若年作者にとって表現の難しい「おっさんっぽさ」はどう学べばよいのでしょうか。
やはり一番の方法は身近な中年男性を観察することでしょう。
職場の上司や学校の先生など身の回りには必ずと言って良いほど中年男性は存在するはずです。
一人や二人ではその人個人の特徴の可能性があるので、できる限り複数人の中年男性を観察するのが良いかと思います。
特に「自分にはそんな判断できなかったなぁ」と年の功を感じさせられるようなシーンを目の当たりした場合は記憶にとどめておいて創作にも応用しましょう。
嫌なところはそれなりに、カッコいいところは大いに取り入れたいところです。
さいごに
今回は「おっさん主人公」についてお話してきました。
おっさんと呼ばれる層は年齢的な基準はありません。
見た目や行動によって40歳がお兄さんになり20歳がおっさんになるのです。
読者ウケの様子を見ている限りでは「ガチガチのおっさんキャラ」より「少しおっさんに片足突っ込んだ若めのキャラ」が多いですかね。
また、ヒロインとの関係性を「彼氏と彼女」にするのか「親と娘」にするのかでもかなり変わってくるので、自身の創作に相応しい選択をしていきましょう。
それではまた次回お会いしましょう。
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