こんにちは。『そうとめ』管理人のるいつです。(@Soutome_ruitsu)Twitterでは独自の創作ネタを発信しておりますのでフォローお願いします。
ファンタジー創作では様々な種類のモンスターが登場しますよね。
その中でも、一番出番が多いと考えられるのが「ドラゴン」です。
今回はこの「ドラゴンの種類」についてお話したいと思います。
ファンタジー創作でドラゴンを採用したい方は必見です!
神話などに登場するドラゴンの特徴と種類
「ドラゴン」とその単語を聞いて、イメージが浮かばない人はまずいないであろうほどポピュラーなモンスターです。
簡単に説明すると、爬虫類のような姿と鱗をもち、空を駆るための巨大な翼をもつことが多い生物です。
火を噴くことも印象深いでしょう。
西洋の創作では専ら悪役、ボスとして描かれる傾向にあります。
一方で東洋の創作では神として描かれることもあります。
文献によりその容姿や生態は様々です。
それでは神話などに登場するドラゴンにはどのような種類があるのかについて挙げていきます。
ファフニール
出典 Lua error in Module:Creator at line 839: attempt to concatenate local ‘lastname’ (a nil value). – Picture from Wagner, Richard (translated by Margaret Amour) (1911). Siegfried and the Twilight of the Gods. London: William Heinemann, New York: Doubleday, Page., パブリック・ドメイン, リンクによる
北欧神話やゲルマン神話に登場する人であり、ドラゴンです。
リヒャルト・ワーグナーの楽劇である『ニーベルングの指環』にも登場します。
別名に「ファヴニール」や「ファフナー」があり、こちらの呼び方で覚えている人もいるでしょう。
創作ではカッコいいボスとして描かれることの多いファフニールですが、その実態は財宝を独り占めしようとした結果、その財宝の一つである黄金の指環の呪いによってドラゴンへと変貌してしまった人間なのです。
ファフニールはドラゴンになった後、財宝を巡って争った弟レギンが育てた、英雄シグルドによって討伐されてしまいます。
黄金の指環の呪いについてファフニールはシグルドに忠告しましたが、彼はそれを聞きませんでした。
その後、シグルドは黄金を独占しようとしたレギンを殺し、負の連鎖は続いていくのです。
ヨルムンガンド
出典 パブリック・ドメイン, リンク
北欧神話に登場する怪物で、ドラゴンというより巨大な魚ないしは蛇のような外見をしています。
別名に「ミドガルズオルム」や「ミッドガルドの大蛇」などがあります。
ヨルムンガンドは悪戯の神ロキと女巨人アングルボザとの間に誕生した怪物です。
北欧神話の巨人の国ヨトゥンヘイムで育ちますが、主神オーディンが彼に危険を予見したため、海に追放されてしまいます。
そこでヨトゥンヘイムは急成長し、巨大な怪物となったのです。
やがて世界の終末であるラグナロクにて上陸し雷神トールと交戦しますが、結果的には相打ちとなりました。
ワイバーン
出典 Walter de Gray Birch – Catalogue of seals in the Department of manuscripts in the British museum, パブリック・ドメイン, リンクによる
ワイバーンは紋章などによく使われる怪物です。
複数の頭を持つ個体も存在するようですね。
ドラゴンとの違いは、足の数にあります。
ドラゴンが四本足であるのに対し、ワイバーンは二本足です。
前足が無い状態ですね。
ドラゴンが悪魔の化身と言われたり疫病の象徴とされる中、ワイバーンはそれらの邪なる存在を打破する象徴として騎士団や王家の紋章となりました。
なのでどちらかというと正義、味方側の組織のシンボルとして創作に取り入れたいモンスターです。
ニーズヘッグ
出典 パブリック・ドメイン, リンク
北欧神話に登場する、蛇のようなドラゴンでありドラゴンのような蛇。
別名「ニドヘグ」
神話の世界の一つである極寒の国、ニブルヘイムに住み、ユグドラシルと呼ばれる世界樹の根を齧り枯れさせようしています。
世界の終わりラグナロクの後も存命しており、その終焉に死者の魂を運ぶとされています。
リヴァイアサン
出典 Lua error in Module:Creator at line 839: attempt to concatenate local ‘lastname’ (a nil value). – w:en:Image:Destruction of Leviathan.png, パブリック・ドメイン, リンクによる
旧約聖書に登場するドラゴン……と言えなもない巨大な海蛇です。
あるいは蛇の特徴を受け継いだまま、嫉妬を司る悪魔とされることもあります。
別名は「レヴィアタン」です。
強靭な鱗が特徴的で、全ての攻撃を無効化する強力な怪物ですね。
加えて不死身の肉体を持ちあわせています。
恐ろしい益荒男かと思いきや、恐ろしさには変わりないですが雌のようです。
ヤマタノオロチ
出典 Tsukioka Yoshitoshi (月岡芳年, Japanese, *1839, †1892) – 恵文社ブックプレス, パブリック・ドメイン, リンクによる
日本神話に登場するドラゴンもとい大蛇です。
怪物としてだけでなく神としての側面も持ちあわせており、山や水などの自然を司る存在となっています。
漢字で表記すると「八岐大蛇」「八俣遠呂智」とされるところからわかるように、八つの頭が特徴的な怪物です。
ヤマタノオロチは毎年毎年、若い娘の生贄を献上するように神々に要求していました。
そしてある年、クシナダヒメという女神が生贄とされそうになった時、暴れん坊な神スサノオノミコトが現れます。
スサノオノミコトはヤマタノオロチがお酒好きなのを見抜いて、アルコール度数の極めて高いお酒を設置し、彼ががぶがぶとお酒を飲んでいる所を見計らって首を刎ねました。
創作でもよく登場するドラゴンですが、八つの頭ばかりクローズアップされて、お酒好きという面があまり採用されていないので、検討してみてはいかがでしょうか。
ジャバウォック
出典 ジョン・テニエル – http://www.alice-in-wonderland.net/resources/analysis/poem-origins/jabberwocky/Copied from English Wikipedia., パブリック・ドメイン, リンクによる
ルイス・キャロルの著書『不思議の国のアリス』に登場するドラゴンのような怪物です。
厳密には『不思議の国のアリス』に登場する詩『ジャバウォックの詩』に登場します。
カッコいい名前の割に、その姿は気味が悪いです。
ヒョロヒョロとした手足にげっ歯類のような門歯、ナマズのようなヒゲ。
他のドラゴンのように特殊な能力や巨大な図体であるわけではなく、戦闘力もそうでもない怪物です。
結局このジャバウォックは何のために登場したのかよくわからず、現在でも議論されている謎の多い怪物です。
リントヴルム
ワイバーンと同じく紋章に多く採用されるドラゴンです。
足が後ろの二本しか無いのも共通しています。
ドイツやスカンジナビア半島で知られている怪物ですね。
川に住んでいたリントヴルムですが、ある時懸賞金を掛けられてしまいます。
なぜなら、リントヴルムは人々を喰らっていたからです。
そして懸賞金のことを聞きつけた人々が雄牛を餌に使い、リントヴルム釣りを行います。
見事に釣りあげられてしまったリントヴルムは、人々に殺されてしまいました。
アジ・ダハーカ
イランの宗教である、ゾロアスター教に登場するドラゴンであり悪魔です。
悪の化身と描かれ、ゾロアスター教の最高神であるアフラ・マズターと敵対しています。
やがてアフラ・マズターの配下であるアータルに敗北し、英雄であるスラエータナオによって封印されます。
何故殺害せずに封印にとどめたのかと言えば、アジ・ダハーカに傷をつけようとすると無数の蛇やら害虫やらが湧き、汚染されるためです。
やがて来る終焉の日に復活し、世界を喰らうとも言われています。
※画像が見つかりませんでした、すみません。
青竜
出典 朝鮮總督府 – 朝鮮古蹟図譜 2卷 page 116., パブリック・ドメイン, リンクによる
中国の伝承に登場する朱雀、白虎、玄武に並ぶ四神の一つです。
東方を守護する存在として描かれています。
同時に春の季節を司ります。
「青龍」と表記しますが、体の色は緑色だとされています。
善性を持つ創作の中では珍しいドラゴンですね。
エレンスゲ
出典 Nordisk familjebok – Nordisk familjebok (1907), vol.6, p.816 [1], パブリック・ドメイン, リンクによる
ヨーロッパのバスク地方に伝わる伝承に登場するドラゴンです。
七つの頭を持つドラゴンとして描かれます。
額に卵をぶつけられると死ぬと言う設定があります。
ただ、この卵は普通のものではなく、概念的な面が強いもののようです。
爬虫類を元にしたドラゴンを、生まれる以前の状態まで戻すと言う意味のようなものなのだとか。
テュポーン
出典 Inscription Painter, パブリック・ドメイン, リンクによる
ギリシャ神話に登場する最強の怪物であり巨人であり神です。
その一説にドラゴンのような姿をしているものがあります。
タルタロス神と大地の女神ガイアの間に誕生しました。
台風を意味する”typhoon”の語源になるほど強力な存在であり、全能神であるゼウスに唯一黒星をつけ、ケルベロスにオルトロス、キマイラなどと言った強力な怪物の父となっています。
しかし、一度はゼウスを下したものの再起をはかられて敗色濃厚になります。
頼みの綱である女神からも、願い即ち勝利を叶えることのできる果実ではなく、願いの叶わない果実を騙されて与えられてしまい敗北します。
エトナ山に封印されたテュポーンは今なお怒り、その度に噴火していると言われています。
ウロボロス
出典 パブリック・ドメイン, リンク
自らの尾を咥えている姿で描かれるドラゴンです。
あるいは二匹が互いの尾を咥えている状態の場合もあります。
象徴として取り上げられることが多く、その姿から循環性や永続性、完全性などあらゆる意味を込められています。
シャヴォンヌ湖の竜
スイスにあるシャヴォンヌ湖に棲んでいるとされる、白い竜です。
見た目が美しくともドラゴンなので周囲の生物からは恐れられていましたが、少女に対しては餌に対して礼をするなど、紳士的で優しかったようです。
※画像が見つかりませんでした、すみません。
マラク
出典 Domènec Leal – 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, リンクによる
ヨーロッパのイベリア半島の神話、カタルーニャ神話に登場するドラゴンです。
これといった決まった姿はなく、各々でその姿形を表現するようです。
カトリックの祝日である祝体祭でマラクを模した像を車に乗せて運びます。
赤い竜
出典 Kimon Berlin, user:Gribeco – 不明, CC 表示-継承 3.0, リンクによる
『ヨハネの黙示録』に登場する「黙示録の獣」として数えられる存在の一つです。
七つの頭と十本の角があり、そこには王冠がそれぞれ載せられた竜の姿で描かれます。
対になる獣は同じく七つの頭と十本の角を有した姿をしています。
「サタン」とも呼ばれるこの竜は、神と天使に牙を剥きます。
これらはキリスト教を迫害せんとしていたローマをそれぞれの怪物にたとえ、キリスト教の正しさとローマ皇帝の悪を唱えています。
ヴリトラ、バハムート、ティアマト
どれもドラゴンとしての印象が強い存在ですが、実際には違います。
ヴリトラはインドの神、バハムートはイスラムの巨大な魚、ティアマトはメソポタミア神話の女神です。
それぞれがカードゲームやソーシャルゲームでドラゴンとして描かれるようになり、人々がドラゴンであると認識するようになった特殊な例でしょう。
さいごに
今回は「ドラゴンの種類」についてお話してきました。
創作ではこれらをモチーフにしたドラゴンが登場することが多いですが、数が意外にも多くなく他の設定から持ってきたりしたオリジナルのドラゴンを登場させる作品が多いですね。
物語に登場するドラゴンは、やられ役としての出番しか無いことが多いので、それ以外に出番を用意してあげてもいいのではないかと思います。
是非カッコいい、あるいは可愛いドラゴンを創作に登場させてあげて下さいね。
それではまた次回お会いしましょう。
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